札所十番 大慈寺(だいじじ)
萬松山大慈寺(曹洞宗)といい、円通伝によると延徳2年(1490)開創東雄朔方禅師(大和尚)により開山。本尊は聖観音(恵心僧都作)が祀られています。「長享二年秩父札所番付」(1488)には、寺号大慈寺が記されています。
仁王門は、樓門形式であり、本堂は茅葺形銅平葺の寄棟造りになっています。
堂内正面には宮殿造りの厨子が安置されています。この厨子は間口1.16m、奥行0.98m、屋根は二重垂木、各所に彫刻が施され、秩父札所の中でも美術・工芸・規模的に優れたものの一つです。
寺には本尊の聖観世音菩薩像と脇仏の子安観音・地蔵菩薩像等があり、子安観音は安産子育ての仏様として有名です。また、堂内正面脇になで仏として諸病を治すといわれる「おびんずる様」が安置されています。