札所七番 法長寺(ほうちょうじ)
札所七番は牛伏堂といい、本尊は十一面観音(伝行基作)です。当初、根古屋3区の牛伏にありましたが、天明2年(1782)の災害により、別当寺の法長寺本堂に移され、これ以降、当寺に合わせ祀られています。このことから、現在、法長寺は札所七番と呼称されています。
法長寺は青苔山と号し、宗派は曹洞宗です。開山は凉堂寒清大和尚、慶長11年(1606)寂。開基は内田家2代図書頭重賢であり、内田家は北條氏邦が婿養子に入った藤田の家系といわれています。
本堂は間口24.4m、奥行18.6mを測り、秩父札所随一の大伽藍で、平賀源内の原図によるといわれています。
堂内正面の欄間には、四国札所八十六番志度寺の縁起玉取り物語の彫刻があります。また、堂内左右に座敷書院を配し、内陣のまわりには極彩色の彫刻欄間、格天井には花鳥が描かれています。
なお、同寺は町指定文化財「紙本着色涅槃図」を所有しています。
牛伏堂の由来は、言い伝えによると、その昔、ある牧童がうずくまっている牛を不思議に思い、土を掘ってみると、そこから観音様が出てきて、それを祀ったのが牛伏堂であるといわれています。